神社 The Pantheon神社 The Pantheon

用語集

神社を訪れると出会う、少し難しい言葉たち。意味を知ると、参拝がもっと楽しくなります。

社号(神社の名前)

神社じんじゃ
神様をお祀りする施設を指す、もっとも基本的で一般的な呼び名です。「神宮」や「大社」なども広い意味では神社の一種で、社号(名前の付け方)が異なるだけです。
神宮じんぐう
皇室と特に深いゆかりを持つ神社に用いられる社号。伊勢神宮(天照大御神)や明治神宮(明治天皇)など、皇祖神や歴代天皇をお祀りする神社に多く見られます。単に「神宮」といえば伊勢神宮を指す慣習もあります。
大社たいしゃ
古くから特に規模が大きく、信仰を集めてきた神社に用いられる社号。戦前は出雲大社のみが正式にこの名称を用いていましたが、戦後は諏訪大社や住吉大社など、各地の有力な神社が「大社」を名乗るようになりました。
宮ぐう
「神宮」と同様、皇室ゆかりの神社や、歴史上の人物を神格化してお祀りする神社に用いられることが多い社号です。徳川家康を祀る東照宮や、後述の天満宮などがこれにあたります。
八幡宮はちまんぐう
武運・勝負運の神様として知られる八幡神をお祀りする神社。全国に4万社以上あるとされ、日本で最も数の多い神社の系統です。鶴岡八幡宮や宇佐神宮(八幡宮の総本宮ながら「神宮」を名乗る)などが代表例です。
天満宮・天神てんまんぐう・てんじん
学問の神様として知られる菅原道真公を「天神様」としてお祀りする神社。太宰府天満宮や北野天満宮が特に有名で、受験シーズンには合格祈願の参拝者で賑わいます。
稲荷神社いなりじんじゃ
五穀豊穣や商売繁盛の神様である稲荷神をお祀りする神社。神様のお使い(神使)とされる狐の像や、朱色の鳥居が連なる「千本鳥居」が特徴で、伏見稲荷大社はその総本宮にあたります。

神道

神道しんとう
日本古来の信仰。特定の開祖や教典を持たず、山や海、風雨といった自然現象そのものや、祖先を神様として敬い、清らかさや自然との調和を大切にする点が特徴です。仏教のように「信じる・信じない」を選ぶ宗教というより、暮らしに根づいた慣習・文化として受け継がれてきました。
お寺おてら
仏教の教えに基づき、仏像を祀り、僧侶が修行や儀式を行う施設。神社が神道の神様をお祀りするのに対し、お寺は仏様(仏教の信仰対象)をお祀りするという違いがあります。日本では長い歴史の中で神社と寺院が同じ敷地に共存していた時代もあり、その関係は次の「神仏習合・神仏分離」でご紹介します。
神仏習合・神仏分離しんぶつしゅうごう・しんぶつぶんり
神道と仏教が長い年月をかけて融合し、神社に仏を祀ったり寺院に鳥居があったりした状態を「神仏習合」と呼びます。明治元年(1868年)の神仏分離令により神社と寺院は制度上分けられましたが、今も両者の結びつきの名残を各地の神社で見ることができます。
氏子うじこ
氏神をお祀りする神社の周辺に住み、その神社を地域で支える人々のこと。祭礼の運営や神社の維持に関わることも多く、いわば神社と地域を結ぶ担い手です。
崇敬者すうけいしゃ
氏子のように特定の地域に住んでいるわけではないものの、その神社を信仰し、遠方からも参拝や奉納を行う人々のこと。全国的に有名な神社ほど、多くの崇敬者を持つ傾向があります。
穢れ・祓いけがれ・はらい
神道では、日々の暮らしの中で心身に付着するとされる不浄なものを「穢れ」と呼び、それを取り除く行為を「祓い」と呼びます。手水舎での手水や、茅の輪くぐり、お祓いの儀式などは、いずれもこの穢れを祓い清めるための作法です。
直会なおらい
神事のあとに、神様にお供えした御神酒や神饌(食べ物)を参列者でいただく儀式。神様と食事をともにすることで、その力を分けていただくという意味が込められています。
陰陽道おんみょうどう
古代中国から伝わった陰陽五行思想をもとに、平安時代の日本で独自に発展した呪術・占術の体系。天文・暦・方位や吉凶を占う技術を用い、朝廷の重要な儀式や政治判断にも深く関わっていました。神道そのものとは異なる体系ですが、祓いや結界など共通する要素も多く、互いに影響を与え合ってきました。
陰陽師おんみょうじ
陰陽道を司る専門家。平安時代には陰陽寮という朝廷の機関に属し、天文観測や暦の作成、占いや呪術による厄除けなどを担いました。代表的な人物として知られる安倍晴明を祀る京都の晴明神社は、その功績を称えて創建されたと伝わります。

建築・境内

鳥居とりい
神域と俗世を分ける結界の役割を持つ門。神社の入り口に立ち、くぐることで神様のいらっしゃる神聖な空間に入るとされています。
参道さんどう
鳥居から社殿へと続く道。中央(正中)は神様の通り道とされるため、参拝者は少し端に寄って歩くのが丁寧とされています。
本殿ほんでん
神様がお鎮まりになっている、神社で最も神聖な建物。多くの神社では一般の参拝者は本殿の中に入ることはできません。
拝殿はいでん
参拝者がお参りをするための建物で、本殿の手前に位置します。私たちが実際にお賽銭を入れて手を合わせるのは、この拝殿の前です。
手水舎てみずや・ちょうずや
参拝前に手や口を清めるための水場。柄杓で水をすくい、両手と口をすすいで心身を清めてから参拝するのが正式な作法です。
注連縄しめなわ
神域と俗世を区切る印として張られる縄。神聖な場所や御神木などに巻かれ、邪気の侵入を防ぐ結界の役割を持つとされています。
狛犬こまいぬ
社殿の前などに一対で置かれる、獅子や犬に似た像。神社を守護する魔除けの意味を持ち、多くは口を開いた「阿形」と閉じた「吽形」の一対で置かれます。
鎮守の杜ちんじゅのもり
神社の境内や周辺に広がる森。神様が宿る神聖な場所として大切に守られてきた森で、都市部でも豊かな緑を今に残しています。
神楽殿かぐらでん
神様に奉納する神楽(舞や音楽)を演じるための建物。結婚式や祈祷が行われることもあり、多くの神社で拝殿の近くに設けられています。
千木・鰹木ちぎ・かつおぎ
本殿の屋根の両端に交差して伸びる装飾材が千木、屋根の上に横向きに並ぶ丸太状の装飾が鰹木。神社によって形が異なり、祀られる神様の性別を示すとも言われます。
玉垣たまがき
本殿や神域を囲む垣根・柵のこと。神聖な場所とそれ以外を区切る結界としての役割を持ち、寄進者の名前が刻まれていることもあります。
社務所しゃむしょ
神社の事務を行う建物。御朱印やお守りの授与、御祈祷の受付などは、多くの場合この社務所や授与所で行われます。
御神木ごしんぼく
境内にある、神様が宿るとされる神聖な木。注連縄が巻かれていることが多く、樹齢数百年を超える巨木も少なくありません。

参拝作法

二礼二拍手一礼にれいにはくしゅいちれい
一般的な神社での基本の参拝作法。深いお辞儀を2回、拍手を2回、最後にもう一度お辞儀を1回行います。神社によって作法が異なる場合もあります。
初穂料はつほりょう
神社にお納めする謝礼やお金のこと。もともとはその年に初めて収穫された稲穂(初穂)をお供えしていたことに由来する言葉です。御祈祷や御朱印をいただく際に使われます。
御朱印ごしゅいん
参拝の証としていただける、神社名や印章、参拝日などが記された印。もとは写経を奉納した証とされ、現在は御朱印帳を持参して社務所や授与所でいただくのが一般的です。
御神体ごしんたい
神様が宿るとされる、鏡や剣、山や石などの依り代(よりしろ)。本殿の奥深くに納められ、私たち参拝者が直接目にすることはほとんどありません。
賽銭さいせん
参拝の際に賽銭箱に納めるお金。神様への感謝や願いを込めて捧げるもので、金額に決まりはありませんが、「ご縁」にちなんで五円玉を好んで使う人もいます。
正中せいちゅう
参道の中央部分のこと。神様の通り道とされるため、参拝者はこの正中を避け、少し端に寄って歩くのが正しい作法とされています。
玉串奉奠たまぐしほうてん
御祈祷などの正式な参拝の際に、榊の枝に紙垂(しで)を付けた「玉串」を神前に捧げる作法。神職の指示に従って行うのが一般的です。

神様・信仰

八百万の神やおよろずのかみ
日本の神道で信仰される、数えきれないほど多くの神様の総称。自然現象や動植物、歴史上の人物までもが神様として祀られる、日本古来の信仰観を表す言葉です。
氏神うじがみ
もともとは氏族の祖先神を指した言葉ですが、現在では自分が住む地域を守る神様、いわゆる「地元の神様」という意味で使われることが一般的です。
産土神うぶすながみ
生まれた土地を守護する神様のこと。生涯を通じてその人を見守ってくれる神様とされ、お宮参りなどはこの産土神への参拝を由来とする風習です。
宮司ぐうじ
その神社で最も位の高い神職(神社に仕える人)のこと。祭事を執り行ったり、神社全体を管理したりする責任者です。
神職しんしょく
神社にお仕えし、祭事や神事を執り行う人の総称。宮司はその神社で最も位の高い神職を指す言葉で、神職全般を指す場合はこちらの言葉が使われます。
巫女みこ
神社に仕え、神楽の奉納や神職の補助、お守り・御朱印の授与などを行う女性。白衣に緋袴(ひばかま)という装束が広く知られています。
祭神さいじん
その神社にお祀りされている神様のこと。複数の神様を祀る神社では、中心となる神様を特に「主祭神」と呼びます。
神使しんし
神様のお使いとされる動物。稲荷神社の狐、天満宮の牛、日枝神社の猿など、神社によって異なる神使が伝えられています。
摂社・末社せっしゃ・まっしゃ
神社の境内やその周辺にある、本社に付属する小さな神社。本社の祭神と関わりの深い神様や、その土地に古くから祀られていた神様が祀られていることが多くあります。

行事・その他

式年遷宮しきねんせんぐう
一定の年数ごとに社殿を新しく建て替え、神様にお遷りいただく行事。伊勢神宮では20年に一度行われ、建築技術や伝統を次世代へ継承する意味も持っています。
神在月・神無月かみありづき・かんなづき
旧暦10月の呼び名。全国の神様が出雲に集まるとされることから、出雲地方では「神在月」、それ以外の地域では神様が留守になることから「神無月」と呼ばれます。
例大祭れいたいさい
神社で毎年決まった時期に行われる、最も重要とされるお祭り。神社の創建やご祭神に関わりの深い日に執り行われることが多く、多くの参拝者で賑わいます。
初詣はつもうで
新年になって初めて神社やお寺に参拝し、一年の無事や幸せを祈る風習。多くの神社では大晦日から三が日にかけて特に多くの参拝者で賑わいます。
七五三しちごさん
3歳・5歳・7歳になった子どもの成長を祝い、神社に参拝する行事。11月15日前後に行われることが多く、晴れ着姿の親子の参拝が各地で見られます。
神輿みこし
祭礼の際に神様の御霊を乗せて練り歩く、輿(こし)の形をした乗り物。担ぎ手たちが街を練り歩くことで、神様の力を地域にもたらすとされています。
茅の輪くぐりちのわくぐり
茅(かや)で編んだ大きな輪をくぐることで、半年間の穢れを祓う神事。多くの神社で6月末の「夏越の祓」の時期に行われます。

授与品・縁起物

御守りおまもり
身を守り、願いを叶えるとされる神様の御利益が込められたお守り。健康祈願・学業成就・縁結びなど、さまざまな種類が授与されています。
絵馬えま
願い事や感謝の気持ちを書いて奉納する、木の板。もともとは神様に生きた馬を奉納する風習が簡略化されたものと伝えられています。
おみくじおみくじ
吉凶を占う紙のくじ。大吉・凶などの運勢とともに、恋愛・仕事・健康など項目別のアドバイスが記されており、境内の木の枝などに結んで納めるのが一般的です。
御札おふだ
神様の御神威が宿るとされる、紙や木でできた札。家内安全や商売繁盛などを祈願して、神棚や家の高い場所に祀るのが一般的な祀り方です。
破魔矢はまや
邪気を払い、災いを寄せつけないとされる縁起物の矢。正月の授与品として特に人気があり、家の高い場所や玄関に飾るのが一般的です。