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太皷谷稲成神社

太皷谷稲成神社

たいこだにいなりじんじゃ・島根県津和野町

写真: そらみみ / CC BY-SA 4.0

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由緒

太皷谷稲成神社は、安永2年(1773年)、津和野藩7代藩主・亀井矩貞(かめい のりさだ)によって創建されました。矩貞は藩と領民の安寧を祈願し、居城である三本松城(津和野城)の鬼門にあたる太皷谷の峰に、京都の伏見稲荷大社から御分霊を勧請してお祀りしたのが始まりです。

創建当初は藩主一族のみが参拝を許される城内社であり、一般の領民が参拝できるようになったのは廃藩後の明治時代に入ってからのことでした。大正13年(1924年)には北白川宮富子大妃殿下が御参拝され、宝物の御寄進とともに宝物殿が設置されるなど、皇室からも篤い崇敬を受けています。昭和44年(1969年)には新社殿が竣工し、御遷宮が斎行されました。旧社殿は「元宮」として現在も大切に保持され、御分霊が奉斎されています。

伏見稲荷大社(京都)、笠間稲荷神社(茨城)、祐徳稲荷神社(佐賀)、竹駒神社(宮城)とともに「日本五大稲荷」のひとつに数えられ、山陰地方随一のお稲荷様として、商売繁盛・五穀豊穣を願う参拝者が全国から訪れます。

見どころ

太皷谷稲成神社最大の見どころは、麓から本殿へと続く参道に立ち並ぶ約1,000本の朱塗りの奉納鳥居です。263段の石段とともに山の斜面を縫うように連なるこの鳥居のトンネルは、京都・伏見稲荷大社の千本鳥居に勝るとも劣らない壮観さで、山陰の小京都と呼ばれる津和野の町並みを見下ろしながら鳥居をくぐっていく体験は、他では味わえない特別なものです。

社号にはもうひとつの見どころが隠されています。全国の稲荷神社の多くは「稲荷」の字を用いますが、太皷谷稲成神社は「稲成」という独自の表記を用いています。これは「願望成就」「大願成就」の「成」の字にちなんだもので、この神社ならではのこだわりです。全国で「稲成」を名乗る稲荷系の神社は太皷谷稲成神社をおいて他になく、社号そのものがこの神社の個性を物語っています。

本殿からは津和野盆地を一望でき、津和野城跡や殿町通りの武家屋敷群まで見渡せる眺望も見逃せません。境内には大正時代に建てられた宝物殿もあり、皇族からの御下賜品なども公開されています。

参拝のポイント

参拝には2通りのルートがあります。ひとつは麓の鳥居から263段の石段と千本鳥居を歩いて上る昔ながらの参道ルート、もうひとつは山頂近くの駐車場まで車で上がり、そこから本殿へ向かう便利なルートです。時間と体力に余裕があれば、朝の柔らかな光の中で千本鳥居を一段ずつ上る参道ルートがおすすめで、津和野の町並みが少しずつ眼下に広がっていく様子を楽しめます。逆に、上りは車で本殿まで行き、帰りに鳥居のトンネルを見ながら石段を下るという楽しみ方をする参拝者も多くいます。ご祈願の受付は8:30〜16:00頃のため、御祈祷を希望する場合は時間に余裕を持って訪れましょう。

年中行事・お祭り

  • 初午大祭(2月最初の午の日):稲荷信仰における最も重要な祭日のひとつで、五穀豊穣・商売繁盛を祈願する多くの参拝者で賑わう。
  • 春季大祭(5月15日):創建の由緒にちなむ祭事として執り行われる。
  • 例祭(11月15日)・秋季大祭(11月16日):年間で最も重要な祭礼にあたり、神事や奉納行事が執り行われる。
  • 元旦祭(1月1日):新年の幸運と一年の平安を祈願する参拝者で、大晦日から元日にかけて境内が賑わう。

周辺のグルメ・観光

  • 殿町通り:白壁の武家屋敷や掘割を泳ぐ鯉で知られる、「山陰の小京都」津和野を代表する町並み。津和野カトリック教会など和洋折衷の風景も楽しめる。
  • 津和野城跡:鎌倉時代に築かれた山城の跡で、太皷谷稲成神社近くから観光リフトでもアクセス可能。山頂からは津和野盆地を一望できる。
  • うずめ飯(郷土料理店):具材をご飯の下に埋め込んだ津和野の郷土料理「うずめ飯」は、山菜やきのこ、高津川の天然鮎などを使った素朴な味わいが魅力。
  • 津和野天満宮(弥栄神社):太皷谷稲成神社とあわせて参拝したい学問の神様。7月に行われる「鷺舞神事」はユネスコ無形文化遺産にも登録されている。

よくある質問

Q. 参拝時間は?
A. 境内の参拝は自由に行えます。ご祈願の受付は8:30〜16:00頃です。
Q. 御朱印は?
A. 本殿横の社務所で、8:30〜16:00頃の受付、初穂料300円からいただけます。季節や祭事にあわせた限定御朱印が用意されることもあります。
Q. アクセス方法は?
A. JR山口線「津和野駅」から徒歩約20〜30分、タクシーなら約5分です。参道の千本鳥居を歩いて上がるコースと、山頂近くの駐車場まで車で上がるコースの両方があります。
Q. 駐車場はありますか?
A. 無料駐車場(約100台)が用意されています。山頂近くまで車で上がることもでき、参道の千本鳥居は下りで歩く形でも楽しめます。
Q. 千本鳥居はどのくらいの規模ですか?
A. 参道には約1,000本の朱塗りの奉納鳥居が連なり、263段の石段とともに山腹を這うように続きます。伏見稲荷大社の千本鳥居と並び称される、山陰随一の壮観な参道です。

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