由緒
富士山本宮浅間大社は、全国に約1,300社あるといわれる浅間神社の総本宮です。ご祭神の木花之佐久夜毘売命は「浅間大神(あさまのおおかみ)」とも呼ばれ、火の中で無事に出産をしたという神話から、火災を鎮め、安産を守る神様として篤く信仰されてきました。
社伝によれば、その昔富士山が大噴火を起こして周辺の人々が離散したため、垂仁天皇3年(紀元前27年)に浅間大神をお祀りして山の神霊を鎮めたことに始まるとされ、約2000年の歴史を持つ神社です。富士山の噴火を鎮めるための祭祀が、そのまま富士山信仰の源流となりました。
社伝によれば大同元年(806年)に、現在より北方にある山宮浅間神社の地から現在地へと遷座したとされます。平安時代には朝廷から篤い神階を授けられ、噴火を繰り返す富士山の神霊を鎮めるための祭祀の中心地として重んじられました。鎌倉時代の建保元年(1223年)には社殿が造営されたと『吾妻鏡』に記され、江戸時代には徳川家康が関ヶ原の戦いの戦勝を感謝して社殿の造営を寄進し、慶長11年(1606年)に現在の本殿が完成しました。この本殿は「浅間造(せんげんづくり)」と呼ばれる、2階建てのめずらしい様式で建てられており、国の重要文化財に指定されています。
富士山と一体の神社
富士山本宮浅間大社は、富士宮市内にある本宮だけでなく、富士山八合目より上の約385万平方メートルもの広大な土地を境内地として所有していることで知られています。富士山頂には「奥宮」が鎮座しており、山頂に立つ登拝者は、実はこの神社の境内を歩いていることになります。平成25年(2013年)には、富士山が「富士山―信仰の対象と芸術の源泉」としてユネスコ世界文化遺産に登録され、本宮もその構成資産のひとつとなりました。
見どころ
境内に湧き出る「湧玉池(わくたまいけ)」は、富士山の雪解け水が長い年月をかけて地下を通り、こんこんと湧き出す特別天然記念物です。かつて富士登山をする人々は、この池で身を清めてから山へ向かったと伝えられています。桜の名所としても知られ、春には約500本の桜が境内を彩ります。
参拝のポイント
富士山信仰の拠点らしく、境内からは条件が良ければ富士山の雄大な姿を望むこともできます。広い境内を持つため、湧玉池や本殿とあわせてゆっくり散策するのがおすすめです。
年中行事・お祭り
- 桜花祭(3月下旬〜4月上旬): 御祭神・木花之佐久夜毘売命にちなみ、境内の桜が見頃を迎える時期に行われる春の祭典です。
- 流鏑馬祭(5月4日〜6日): 建久4年(1193年)に源頼朝が富士山麓で巻狩りを行った際、当社に流鏑馬を奉納したことに由来すると伝わる伝統行事です。
- 富士山開山祭(7月10日): 富士山の山開きにあたり、登山者の安全を祈願する祭典です。
- 例祭(11月4日〜5日): 富士宮まつりともあわせて行われる、秋の重要な祭典です。
周辺のグルメ・観光
- お宮横丁: 浅間大社の目の前にある屋外フードコートで、富士宮やきそばや静岡おでんなど地元グルメを味わえます。
- ここずらよ: 浅間大社の駐車場敷地内にあるアンテナショップで、もちもち食感の富士宮やきそばが名物です。
- 富士山世界遺産センター: 浅間大社に隣接し、逆さ富士を思わせるユニークな建築とともに、富士山信仰の歴史や文化を学べる施設です。
よくある質問
- Q. 参拝時間は?
- A. 5:00〜20:00(11月〜2月は6:00〜19:00)です。
- Q. 御朱印は?
- A. 8:30〜16:30、初穂料500円です。
- Q. 駐車場はありますか?
- A. 参拝者専用の有料駐車場があります。
- Q. 富士山頂の奥宮も同じ神社ですか?
- A. はい。富士山八合目より上は当社の境内地で、山頂には奥宮が鎮座しています。
- Q. アクセス方法は?
- A. JR身延線「富士宮駅」から徒歩約10分です。



