由緒
北口本宮冨士浅間神社の創祀は古く、景行天皇40年(110年)、日本武尊が東征の帰途にこの地に立ち寄り、大塚丘(おおつかやま)から富士山を遥拝して山霊を鎮めたことに始まると伝えられています。以来、富士山北麓における富士信仰の拠点として崇敬を集めてきました。
現在の場所に社殿が建立されたのは延暦7年(788年)のことで、甲斐守・紀豊庭(きのとよにわ)が霊夢のお告げを受けて造営したと伝わります。江戸時代に入ると富士講と呼ばれる庶民の富士山信仰が爆発的な広まりを見せ、「吉田口登山道」の起点にあたる当社は、全国から訪れる富士講の行者や登拝者で大いに賑わいました。現存する本殿・東宮本殿・西宮本殿などは江戸時代初期に武田信玄・浅野氏重・鳥居成次らによって造営・修復されたもので、国の重要文化財に指定されています。
平成25年(2013年)には「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産として、世界文化遺産に登録されました。富士講の歴史と信仰形態を今に伝える貴重な神社として、国内外から多くの参拝者が訪れています。
見どころ
参道の奥、富士山吉田口登山道の起点に立つ「冨士山大鳥居」は、高さ約18メートルにおよぶ木造としては日本最大級の鳥居で、60年に一度建て替えられます。参道には樹齢数百年の杉・檜の巨木が立ち並び、苔むした石灯籠とともに荘厳な雰囲気を醸し出しています。
境内奥にそびえる「冨士太郎杉」「冨士夫婦檜」は樹齢1000年を超えるとされる御神木で、古くから参拝者の信仰を集めてきました。江戸初期に建立された本殿や、随神門、手水舎なども見応えがあり、随所に富士山信仰の歴史を感じることができます。
参拝のポイント
夏には富士登山の安全祈願に訪れる登山者で賑わい、特に7月1日の「開山祭」前後は独特の熱気に包まれます。杉木立に囲まれた長い参道は空気が澄み渡り、朝の早い時間に訪れると特に清々しい雰囲気を味わえます。境内は広く、大鳥居や奥宮まで含めてゆっくり巡ると1時間ほどかかるため、時間に余裕を持って参拝するのがおすすめです。
年中行事・お祭り
- 吉田の火祭り(鎮火祭)(8月26日・27日):日本三奇祭のひとつに数えられる勇壮な火祭り。26日夜には高さ3メートルにもなる大松明100基あまりと各家庭の井桁松明に一斉に火が入れられ、富士吉田の街全体が赤々と照らされます。富士山の噴火を鎮める祭りとされ、国の重要無形民俗文化財に指定されています。
- 例大祭(初申祭)(5月5日):農耕・養蚕の始まりを祝う例大祭で、富士太々神楽をはじめとする数々の神楽が奉納されるほか、餅つきや弓道大会などの奉祝行事も催されます。
- 開山祭(7月1日):富士山の山開きに合わせて行われる祭事で、登山者や富士山に関わる人々が参集し、多くの登拝者の安全を祈願します。
周辺のグルメ・観光
- 吉田のうどん ムサシ:神社のすぐ近くにある吉田のうどんの人気店で、しっかりとした出汁とコシの強い麺が特徴です。
- 麺許皆伝:北口本宮冨士浅間神社周辺で人気の吉田うどん店で、直径20cmほどの大きな天ぷらをのせた一杯が名物です。
- 金鳥居:富士山駅と神社を結ぶ本町通りに立つ大きな鳥居で、富士山信仰の玄関口として親しまれるシンボル的な存在です。
よくある質問
- Q. 参拝時間は?
- A. 境内参拝は終日自由ですが、社務所受付は9:00〜16:00頃です。
- Q. 御朱印は?
- A. 9:00〜16:00頃、初穂料は3種類(当社・諏訪神社・大塚丘)それぞれ300円です。
- Q. 駐車場はありますか?
- A. 境内周辺に無料駐車場が7〜8か所あります(普通車約140台)。
- Q. 拝観にはどのくらい時間がかかりますか?
- A. 大鳥居や奥宮まで含めてゆっくり巡ると1時間ほどかかります。
- Q. アクセス方法は?
- A. 富士急行線「富士山駅」からバスで約5分「浅間神社前」下車徒歩約1分です。



