由緒
大鳥大社は、日本神話の英雄・日本武尊(やまとたけるのみこと)を主祭神として祀る、和泉国一宮です。社伝によれば、東征の帰途に伊勢国能褒野(のぼの)で亡くなった日本武尊の御魂は、白鳥となって都を目指して飛び立ったと伝えられます。その白鳥は大和国の琴引原(ことひきはら)にまず降り立ち、次いで河内国の古市(ふるいち)に舞い降り、最後にこの和泉国の地に至って羽を休めたといいます。人々はこの白鳥を偲んで祠を建てたのが、大鳥大社の起源とされています。「大鳥」という社名は、この白鳥伝説に由来するものです。
もっとも、大鳥大社の祭神については古くから複数の説があります。平安時代初期に編纂された『新撰姓氏録』には、この地に栄えた大鳥氏(大鳥連)の祖先が天児屋根命(あめのこやねのみこと)に連なると記されており、本来の祭神は氏族の祖神である大鳥連祖神であったと考えられています。時代が下ると天照大神を祭神とする説が広まり、その後は日本武尊を祭神とする説が定着していきました。明治29年(1896年)には政府による祭神考証の結果を受けて大鳥連祖神に改められ、昭和36年(1961年)にはこれに日本武尊が併せ祀られて、現在の形になっています。
大鳥大社は『延喜式』神名帳に「和泉国大鳥郡 大鳥神社 名神大」と記載される名神大社であり、和泉国の一宮として古くから篤い崇敬を集めてきました。明治時代には近代社格制度のもとで官幣大社に列せられています。現在の社殿は明治38年(1905年)の落雷による焼失後、明治42年(1909年)に再建されたもので、出雲大社の大社造りに次いで古い様式とされる「大鳥造り」で建てられています。
見どころ
境内は一万五千坪におよぶ豊かな森に包まれており、古くは万葉集にも詠まれた「千種の森」の名で知られる、市街地の中にありながら深い緑を保つ貴重な社叢です。参道を進むと現れる木造の鳥居と、その奥にどっしりと構える拝殿は、大鳥造りならではの重厚な佇まいを見せています。
境内で特に目を引くのが、「根上がりの大楠」と呼ばれる御神木です。長い年月をかけて地表に大きく浮き上がった根が特徴的なこの楠は、その力強い姿から金運・財運の象徴として信仰を集めており、根元には小さな鳥居も祀られています。また、参道の一角には氏子から奉納された神馬(しんめ)の銅像が立ち、平治の乱の際に平清盛・重盛親子が当社に戦勝祈願をしたという故事にちなむ歌碑も残されています。
参拝のポイント
和泉国一宮という格式の高さから、開運や商売繁盛のご利益を求めて多くの参拝者が訪れます。授与所では月替わりで四季の花や祭事にちなんだ限定の御朱印が用意されており、御朱印巡りを楽しみにしている参拝者も少なくありません。
境内の駐車場は台数が限られているため、10月の「鳳だんじり祭」期間中や初詣の時期は満車になりやすく、公共交通機関の利用がおすすめです。JR阪和線「鳳駅」西口からは徒歩約5分と大変便利な立地です。桜が終わり、つつじが咲き始める4月後半なども、境内が華やかな表情を見せる時期としておすすめです。
年中行事・お祭り
- 例大祭(8月13日): 大鳥大社で最も重要な祭礼です。明治5年(1872年)に堺の宿院頓宮への渡御が始まったことに由来し、現在も湊や宿院頓宮での祭典が執り行われます。
- 鳳だんじり祭(10月第1金曜日から3日間): 大鳥大社の摂社である大鳥美波比神社の周辺地域が中心となって行われる秋祭りで、勇壮なだんじりが町内を練り歩きます。祭りの最終日には大鳥大社への「宮入」が行われ、多くの見物客で賑わいます。
- 初詣: 年末年始には授与所の営業時間が延長され、大晦日から元旦にかけては夜通し参拝が可能になるなど、和泉国一宮らしい賑わいを見せます。
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よくある質問
- Q. 大鳥大社という名前の由来は?
- A. 日本武尊が亡くなった後、その御魂が白鳥(白鳥)となって飛び立ち、大和の琴引原、河内の古市を経て、最後にこの地に舞い降りて羽を休めたという伝説に由来します。「大鳥」の社名はこの白鳥伝説にちなむもので、白鳥が舞い降りた場所に社殿が建てられたと伝えられています。
- Q. 御朱印はいただけますか?
- A. はい、初穂料500円でいただけます。受付時間は9:00〜16:30です。月替わりで季節の花などをあしらった限定御朱印も授与されており、こちらは初穂料700円程度からとなります。
- Q. 参拝時間・開門時間は?
- A. 開門は4〜9月が5:30、10〜3月が6:00で、閉門は年間を通じて18:00です。授与所(御朱印・お守りなど)の受付は9:00〜16:30となっています。
- Q. アクセス方法は?
- A. JR阪和線「鳳駅」西口から徒歩約5分と、電車でのアクセスが大変便利です。南海本線をご利用の場合は「石津川駅」から徒歩約20分です。
- Q. 駐車場はありますか?
- A. 境内に参拝者用の駐車場がありますが、台数に限りがあります。特に10月の「鳳だんじり祭」期間中や初詣などの混雑時は満車になりやすいため、電車でのアクセスをおすすめします。



