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伊勢神宮

伊勢神宮

いせじんぐう・三重県伊勢市

写真: Oilstreet / CC BY-SA 3.0

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由緒

伊勢神宮は、正式には地名を冠さず「神宮」とだけ呼ばれる、日本全国におよそ8万社あるといわれる神社の中でも別格の存在です。皇室の祖先神であり、太陽の神様でもある天照大御神をお祀りする「内宮(ないくう・皇大神宮)」と、衣食住や産業をつかさどる豊受大御神をお祀りする「外宮(げくう・豊受大神宮)」の2つの正宮を中心に、別宮・摂社・末社をあわせた125ものお宮・お社から成り立っています。

創建は約2000年前と伝えられ、古くから「お伊勢さん」「大神宮さん」の愛称で親しまれてきました。江戸時代には「一生に一度はお伊勢参り」ということわざが生まれるほど、庶民にとって憧れの参拝先でした。

社伝によれば、もとは皇居の中でお祀りされていた天照大御神を、第10代崇神天皇の御代に皇女・豊鍬入姫命(とよすきいりひめのみこと)が大和の笠縫邑にお遷ししたのが始まりとされます。その後、第11代垂仁天皇の皇女・倭姫命(やまとひめのみこと)が、大御神に永遠にお鎮まりいただくにふさわしい地を求めて大和国を出発し、伊賀・近江・美濃など各地を巡られた末に伊勢の地にたどり着き、五十鈴川のほとりに宮を建てたと伝えられています。倭姫命が一時的に大御神をお祀りしたとされる各地の旧跡は「元伊勢」と呼ばれ、現在も複数の地域にゆかりの神社が残っています。

式年遷宮という伝統

伊勢神宮を語るうえで欠かせないのが、20年に一度、社殿や神宝を新しく作り替えて神様にお遷りいただく「式年遷宮(しきねんせんぐう)」という伝統行事です。約1300年にわたり続けられてきたこの行事は、社殿を建てる技術や伝統工芸の技を絶やすことなく次の世代へ受け継いでいく、日本独自の知恵ともいわれています。社殿の建築様式は、装飾を抑えたシンプルで力強い「神明造(しんめいづくり)」で、日本古来の高床式建築の姿を今に伝えています。

参拝のポイント

初めて訪れる方は、外宮から内宮の順にお参りするのが古くからの習わしとされています。これは外宮の神様が内宮の天照大御神に食事などをお供えする役割を持つとされることに由来するといわれています。境内は広大なので、両宮をあわせて参拝する場合は2〜3時間ほど余裕を持って訪れるのがおすすめです。

内宮の入り口にかかる宇治橋を渡ってすぐの五十鈴川(いすずがわ)は、古くから参拝者が手を清めた「御手洗場(みたらし)」としても知られ、清らかな流れを間近に感じられる人気のスポットです。

見どころ

内宮の中心である正宮は、写真撮影が御垣内(社殿を囲う垣根の内側)では禁止されているため、静かに手を合わせて参拝しましょう。境内には樹齢数百年ともいわれる巨木が立ち並び、荘厳な雰囲気の中を歩くだけでも心が落ち着くと評判です。

正宮のほかにも、内宮の参道沿いにはゆかりの深い建物や社が点在しており、あわせて巡ることで内宮への理解がより深まります。

  • 瀧祭神(たきまつりのかみ):五十鈴川の守り神をお祀りする社で、社殿を持たず、石畳の上にお祀りされているのが特徴です。
  • 五丈殿(ごじょうでん):雨天時に、お祓いや遙祀(ようし・遠方から拝礼する儀式)を行うための建物です。
  • 御酒殿(みさかどの)・由貴御倉(ゆきのみくら):内宮にお供えする神酒(みき)や神饌(しんせん)にゆかりのある所管社です。
  • 忌火屋殿(いみびやでん)・祓所(はらえど):清浄な火で調理し、神饌を整える「神様の台所」にあたる建物です。
  • 御贄調舎(みにえちょうしゃ):御贄(お供え物)を調理する儀式が行われる場所です。
  • 御稲御倉(みしねのみくら):神嘗祭など「三節祭」でお供えする御稲を納める所管社です。
  • 外幣殿(げへいでん):奉納品を納める、神明造の建物です。
  • 四至神(みやのめぐりのかみ):内宮の神域全体を守る神様をお祀りする所管社です。神宮の隠れたパワースポットと言われています。
  • 御厩(みうまや):神様にお仕えする神馬(しんめ)が飼育されている厩で、内宮・外宮それぞれに2頭ずつ、あわせて4頭の神馬がいます。
  • 参集殿(さんしゅうでん):参拝者のための休憩所で、能や舞楽が奉納される舞台も設けられています。
  • 大山祇神社・子安神社(おおやまづみじんじゃ・こやすじんじゃ):安産・子授けの神様として、地元伊勢の人々からも篤く崇敬されています。

年中行事・お祭り

  • 神嘗祭(10月15日〜17日): その年に収穫された新穀を天照大御神に奉る、伊勢神宮で最も重要とされる祭典です。
  • 月次祭(6月・12月の15日〜17日): 神嘗祭とあわせて「三節祭」と呼ばれる、由緒深い祭典のひとつです。
  • 式年遷宮(20年に一度): 社殿や神宝を新しく作り替え、神様にお遷りいただく伊勢神宮最大の行事で、約1300年にわたり続けられてきた伝統です。

周辺のグルメ・観光

  • おかげ横丁: 内宮前の門前町で、伊勢名物の赤福餅や伊勢うどん、手こね寿司などのグルメやお土産探しが楽しめます。
  • 赤福本店: 宝永4年(1707年)創業と伝わる老舗で、名物の赤福餅を茶屋で味わえます。
  • ふくすけ: おかげ横丁にある伊勢うどんの人気店です。
  • せんぐう館: 外宮に隣接する式年遷宮の記念博物館で、社殿の造替技術や神宝についてより詳しく学べます。

よくある質問

Q. 伊勢神宮の参拝時間は何時までですか?
A. 内宮は5:00〜18:00を基本に、季節により変動します。詳しい時間は公式サイトでご確認ください。
Q. 御朱印はどこでいただけますか?
A. 参拝時間内に社殿近くの授与所でいただけます。初穂料は300円からです。
Q. 外宮と内宮、どちらから参拝すべきですか?
A. 古くからの習わしでは外宮から内宮の順に参拝するのが良いとされています。両宮をあわせて参拝する場合は2〜3時間ほど見ておくと安心です。
Q. 正宮では写真撮影はできますか?
A. 御垣内(社殿を囲う垣根の内側)は撮影禁止です。手前から静かに手を合わせて参拝しましょう。
Q. 駐車場はありますか?
A. 周辺に有料駐車場が複数あります。

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