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上色見熊野座神社

上色見熊野座神社

かみしきみくまのざじんじゃ・熊本県阿蘇郡高森町

写真: ageo_akaihana / CC BY 2.0

写真

由緒

上色見熊野座神社は、熊本県阿蘇郡高森町上色見に鎮座する神社です。創建年代は定かではありませんが、伝承では鎌倉時代末期から室町時代にかけて、社殿背後の山中にそびえる巨岩「穿戸岩」を神聖視する古代からの磐座信仰と、修験者たちがもたらした熊野信仰とが結びついて成立したと考えられています。高森町内には「上色見」「色見」など「熊野座(くまのざ)」を名に持つ神社が四社あり、当社はそのうちの一つに数えられる旧村社です。

御祭神は伊弉諾尊・伊弉冉尊の二柱に加え、阿蘇の開拓神・健磐龍命の荒魂(あらみたま、神の荒々しい側面)とされる石君大将軍です。現在の社殿は享保7年(1722年)に建てられたと伝わり、昭和54年(1979年)に改修が行われました。

社殿の背後、参道をさらに10分ほど登った山中には、高さ・幅ともに10メートルを超える巨大な風穴「穿戸岩(うげといわ)」があります。伝説によれば、阿蘇の神・健磐龍命が阿蘇山頂から放った矢を、拾いに行くのを面倒に思った従者の鬼八法師が足の指に挟んで投げ返したため、怒った健磐龍命に追われることになり、逃げる途中でこの岩壁を蹴り破って穴を開けたと伝えられています。この巨岩とその伝説こそが、当社の信仰の原点になったと考えられています。

見どころ

最大の見どころは、鳥居をくぐってから続く石段の参道です。杉やヒノキの森の中、250段前後ある石段の両脇には苔むした石灯籠が約100基並び、木漏れ日が差し込む幻想的な光景をつくり出しています。近年は「異世界への入り口」「まるでジブリ映画のよう」としてSNSで話題となり、多くの参拝者・写真愛好家が訪れる人気スポットとなりました。実際には劇場アニメ「ほたるの森へ」の舞台・モデルにもなった場所です(スタジオジブリ作品ではありません)。なお、これらの灯籠は古くからあるように見えますが、実際には昭和30年代に地元の実業家とその友人・親族らが寄進したもので、思いのほか新しいという意外な一面もあります。

石段を登りきった先にひっそりと鎮座する小さな社殿も見逃せません。享保7年(1722年)建立と伝わる社殿は、周囲の静かな杉木立に溶け込むように佇んでいます。さらに社殿裏手の山道を10分ほど登ると、伝説の巨岩「穿戸岩」が姿を現します。縦横10メートル以上の風穴を持つこの岩は、困難を打ち破って逃れた鬼八法師の伝説にちなみ、どんな困難な目標も必ず達成できる象徴として、受験生や就活生からの信仰も集めています(岩の奥の大風穴部分は現在立入禁止です)。

参拝のポイント

上色見熊野座神社は神職の常駐しない無人社で、参拝そのものは24時間可能です。御朱印は南阿蘇鉄道「高森駅」そばの高森町観光交流センターで、9:00〜17:00の時間帯にいただけます(初穂料500円)。参道の石段は舗装されておらず勾配もきついため、歩きやすい靴での参拝が必須です。石段の途中にトイレが設置されていますが、駐車場周辺には自動販売機はあってもトイレはないため、事前に済ませておくと安心です。雨天や曇天、雪の日は苔の緑がより一層映え、幻想的な雰囲気を楽しめるとの声も多く聞かれます。

年中行事・お祭り

  • 夏季大祭(7月中旬):氏子による例祭が斎行され、地域の人々が参拝に訪れます。
  • 穿戸岩の合格祈願:受験シーズンには、困難を打ち破った鬼八法師の伝説にあやかり、合格や必勝を願う参拝者が訪れます。

周辺のグルメ・観光

  • 高森湧水トンネル公園:旧国鉄工事で掘削されたトンネルを利用した公園で、年間を通して17度前後の涼しい坑内を散策できます。奥には光のイリュージョン「ウォーターパール」も。高森駅周辺に位置し、上色見熊野座神社からも車で10分ほどです。
  • 草部吉見神社:同じ高森町にある古社で、鳥居から100段以上の石段を「下った」先に社殿が鎮座する、日本三大下り宮の一つとして知られています。
  • 高森町観光交流センター:南阿蘇鉄道「高森駅」に隣接する観光拠点。上色見熊野座神社が無人のため、御朱印はこちらで授与されるほか、レンタサイクルの利用や地域の観光案内も受けられます。

よくある質問

Q. 上色見熊野座神社の御祭神は誰ですか?
A. 伊弉諾尊(伊邪那岐命)と伊弉冉尊(伊邪那美命)、そして阿蘇の開拓神・健磐龍命の荒魂とされる石君大将軍の三柱を祀っています。熊野の神々の信仰と、地元阿蘇の信仰とが結びついた神社です。
Q. 穿戸岩とはどのような岩ですか?どんな伝説がありますか?
A. 社殿裏手の山中にある、高さ・幅ともに10メートルを超える風穴の空いた巨岩です。伝説では、健磐龍命に仕えていた鬼八法師が主の矢を投げ返した罰として追われ、逃げる途中でこの岩壁を蹴り破ったのが穿戸岩の起こりとされます。困難な目標も必ず打ち破れる象徴として、合格祈願・必勝祈願の対象にもなっています。
Q. 上色見熊野座神社は無人ですか?御朱印はどこでいただけますか?
A. はい、神職が常駐しない無人の神社です。御朱印は南阿蘇鉄道「高森駅」そばの高森町観光交流センターで、9:00〜17:00の時間帯にいただけます(初穂料500円)。
Q. 上色見熊野座神社へのアクセスと駐車場について教えてください。
A. 南阿蘇鉄道「高森駅」から車で約10分、熊本空港から車で約50分です。神社入口(国道265号沿い)に無料駐車場(普通車10台程度)があります。参道は舗装されていない急な石段が続くため、歩きやすい靴での参拝をおすすめします。
Q. 参道の石段や苔むした灯籠について教えてください。
A. 鳥居をくぐった先、杉林の中に250段前後の石段が続き、その両脇には苔むした石灯籠が約100基並んでいます。古くからあるように見えますが、実際は昭和30年代に地元の実業家とその友人・親族らが寄進したもので、意外にも新しいものです。

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