由緒
竹駒神社は、承和9年(842年)、平安時代の歌人・学者として名高い小野篁(おののたかむら)卿が陸奥国司としてこの地に赴任した際、奥州鎮護の神として京都・伏見の稲荷大神の御分霊を勧請し創建したと伝えられる神社です。小野篁は『小倉百人一首』にも歌が選ばれた文人官僚として知られ、参議まで昇った学識の人物でもありました。ご祭神は倉稲魂神(うかのみたまのかみ)を主祭神とし、保食神(うけもちのかみ)・稚産霊神(わくむすびのかみ)をあわせてお祀りし、この三柱を総称して「竹駒稲荷大神」と呼び、衣食住の生活の基盤を守護する神々として崇敬されています。
戦国時代には一時衰退したものの、伊達家の家臣・鵜飼氏らによる社領寄進を機に、仙台藩主・伊達家歴代からの篤い庇護を受けて社勢を回復し、江戸期を通じて社殿の造営や祭祀が整えられました。京都の伏見稲荷大社を筆頭に日本各地に「三大稲荷」を名乗る神社がありますが、竹駒神社もまた東北の地にあって古くから「日本三稲荷」の一社として数えられてきた稲荷信仰の中心地であり、正月三が日には東北地方でも屈指の初詣参拝者を集める神社として知られています(なお「三大稲荷」の顔ぶれは伏見稲荷を除き諸説あり、地域によって竹駒神社のほか笠間稲荷神社や祐徳稲荷神社が数えられることもあります)。
見どころ
境内正面にそびえる朱塗りの随身門(随神門)は江戸期の姿を今に伝える二層の楼門で、その先に建つ唐門・拝殿とあわせて、稲荷神社らしい鮮やかな朱色の社殿群が参拝者を迎えます。境内奥には、平安時代の歌人・能因法師が竹馬に乗った童子の姿でご神威を感得したという伝承にちなむ「木馬(もくば)」の奉納像や、馬にゆかりの資料を集めた資料館もあり、稲荷信仰と馬にまつわる独自の信仰文化を伝えています。
近年境内には、参拝休憩所を改装した「たけこま市場」や神社カフェ「竹駒の杜 CAFÉ 一粒万倍」もオープンし、伝統的な社殿建築と現代的な参拝体験がともに楽しめる神社として、地元の人々からも親しまれています。
参拝のポイント
境内はさほど広くなく、参拝そのものは20〜30分ほどで一巡できますが、随身門から唐門、拝殿へと続く朱塗りの社殿群はじっくり眺める価値があります。御朱印は社務所で9時から16時30分までいただくことができ、初午大祭の時期には限定の見開き御朱印が授与されることもあります。JR岩沼駅からは徒歩15〜20分ほどのため、駅から続く参道をゆっくり歩きながら向かうのもおすすめです。
年中行事・お祭り
- 松焚祭(1月14日〜15日):正月飾りや古いお守りを焚き上げ、一年の無病息災を祈願する小正月の行事です。
- 初午大祭(3月の初午前後7日間):竹駒神社最大の祭典で、五穀豊穣・商売繁盛を祈願し、竹駒奴の練り歩きなど多彩な神事・行事が催されます。
- 御田植祭(5月12日):古式にのっとり、約50名の奉仕者により田植えの所作を奉納する神事です。
- 秋季大祭(9月下旬):一年の実りに感謝する例大祭で、山車や神輿の巡行、郷土芸能の奉納などにより町を挙げて賑わいます。
周辺のグルメ・観光
- 沼田商店 麺組:竹駒神社境内の「たけこま市場」に出店する岩沼の人気ラーメン店。参拝の合間に地元で愛される中華そばを味わえます。
- 竹駒の杜 CAFÉ 一粒万倍:境内に佇む神社カフェ。おみくじ付きのパフェや、きつね・鳥居をかたどったスイーツなど、参拝後のひと休みにぴったりの一軒です。
- 千年希望の丘:東日本大震災の記憶を伝える岩沼市沿岸の復興公園群。丘の上からは太平洋や蔵王連峰を望むことができ、震災の記憶と防災を学べるスポットです。
よくある質問
- Q. 竹駒神社の参拝時間は?
- A. 境内参拝は自由です(開門6:00〜17:00頃、社務所受付は9:00〜16:30)。
- Q. 御朱印は何時から?初穂料は?
- A. 社務所にて9:00〜16:30の受付、初穂料は500円〜です。
- Q. 駐車場はありますか?
- A. 境内に参拝者用の無料駐車場があります。
- Q. 竹駒神社は日本三稲荷のひとつ?
- A. 京都の伏見稲荷大社を筆頭に「三大稲荷」を名乗る神社は各地にありますが、竹駒神社も東北の地で古くから「日本三稲荷」の一社として数えられてきました(顔ぶれには諸説あり、笠間稲荷神社や祐徳稲荷神社が数えられることもあります)。
- Q. アクセス方法は?
- A. JR東北本線・常磐線「岩沼駅」東口から徒歩約15〜20分、または仙台東部道路「岩沼インターチェンジ」から車で約10分です。



