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日枝神社

日枝神社

ひえじんじゃ・東京都千代田区

写真: Higa4 / パブリックドメイン(CC0 1.0)

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由緒

日枝神社の歴史は鎌倉時代初期にまで遡ります。当時、武蔵国の豪族であった江戸氏の祖・秩父重継が江戸の地に居館を構えた際、その鎮守として山王社を勧請したのが始まりと伝えられています。時代が下り、文明年間(1469〜1487年)に太田道灌が江戸城を築城するにあたっては、川越の山王社を城内に再勧請し、江戸の守り神としての性格を強めました。

天正18年(1590年)、徳川家康が江戸に入府すると、日枝神社は江戸城の鎮守、そして徳川将軍家の産土神として格別の崇敬を受けるようになります。江戸城の拡張にともない社地は幾度か遷り、明暦3年(1657年)の明暦の大火で社殿を焼失した後、万治2年(1659年)に四代将軍・徳川家綱の命により現在の赤坂・永田町の地に遷座しました。この時に造営された社殿は江戸初期を代表する権現造の建築として国宝にも指定されていましたが、昭和20年(1945年)5月の東京大空襲により、境内摂社の山王稲荷神社を残してことごとく焼失してしまいます。戦後、氏子・崇敬者の奉賛により「昭和の御造営」が進められ、昭和33年(1958年)6月に現在の社殿が竣工しました。

明治以降は准勅祭社に列せられ、現在は神田神社(神田明神)、富岡八幡宮などとともに「東京十社」の一社に数えられています。皇居のすぐそば、国会議事堂や首相官邸にもほど近い永田町に鎮座することから、古くから「皇城の鎮」として、また現代においても政財界からの崇敬を集める都心随一の古社です。

見どころ

日枝神社を象徴する光景のひとつが、表参道の稲荷参道に連なる朱塗りの鳥居のトンネルです。伏見稲荷を思わせるこの千本鳥居風の参道を進むと、山王稲荷神社や猿田彦神社といった摂末社に至ります。石段沿いに朱の鳥居が幾重にも重なる光景は、都心にいることを忘れさせる人気の撮影スポットとなっています。

もうひとつの名物が、溜池山王駅側の山王鳥居脇に設置されたエスカレーターです。急な石段の女坂・男坂に加えてエスカレーターが整備されているため、着物姿の参拝者や体の不自由な方、小さな子供連れでも無理なく境内まで上がることができます。歴史ある都心の神社としては非常に珍しい設備で、「エスカレーターのある神社」としてメディアでもたびたび紹介されています。

拝殿前に置かれた一対の猿の像も見逃せません。日枝神社の御祭神・大山咋神の神使は猿とされ、「魔が去る」「勝る」に通じる縁起の良い存在として「神猿(まさる)」と呼ばれています。向かって右には烏帽子をかぶった雄猿、左には子猿を抱いた雌猿の像が据えられており、猿はお産が軽く多産であることから、子授け・安産、そして夫婦円満や良縁のご利益があるとされ、特に女性からの人気を集めています。

参拝のポイント

境内は6:00〜17:00に開いていますが、御朱印やお守りを受けられる授与所は8:00〜16:00までの受付となるため、時間に余裕を持って訪れましょう。国会議事堂前駅や溜池山王駅からいずれも徒歩5分前後とアクセスに優れ、平日はスーツ姿のビジネスパーソンが参拝する姿も多く見られます。

参道は表参道の男坂・女坂のほか、溜池山王駅側にエスカレーター付きのルートがあるため、足腰に不安がある方や小さな子供連れはこちらを利用すると快適です。拝殿での参拝を終えたら、稲荷参道の朱塗り鳥居のトンネルや、拝殿前の神猿像もあわせて巡ってみてください。初詣や山王祭の期間は大変混雑するため、静かに参拝したい場合は平日の午前中がおすすめです。

年中行事・お祭り

  • 山王祭(例年6月、神幸祭は隔年開催):日枝神社の例大祭で、神田神社の神田祭、富岡八幡宮の深川祭と並ぶ「江戸三大祭」の一つ。江戸時代には歴代将軍が上覧したことから「天下祭」とも呼ばれた格式高い祭礼です。神輿や山車の大行列が皇居周辺・銀座・日本橋など都心を練り歩く「神幸祭」は神田祭と隔年で執り行われ、西暦偶数年に開催されます(直近は2026年6月12日)。
  • 節分祭(2月上旬):厄を祓い福を招く豆まき神事。
  • 山王夏越大祓(6月30日):半年間の罪穢れを祓う「茅の輪くぐり」の神事。
  • 初詣(1月):都心のビジネス街に鎮座する神社として、また縁結び・子授けのパワースポットとして、正月三が日には多くの参拝者で賑わいます。

周辺のグルメ・観光

  • 赤坂サカス:日枝神社から徒歩圏内にある複合エンタメ施設。TBS放送センターを中心に飲食店やショップが集まり、参拝の前後に立ち寄るのに便利なスポット。
  • 赤坂の裏通り(一ツ木通り周辺):老舗料亭や割烹、居酒屋が軒を連ねる大人の街並み。日枝神社参拝とあわせて赤坂グルメを楽しむ参拝者も多い。
  • 国会議事堂:日枝神社から徒歩圏内。事前予約により参議院・衆議院の見学ツアーに参加でき、政治の中枢を間近に見られる人気スポット。
  • 赤坂氷川神社:日枝神社と同じく東京十社の一社。享保期の社殿が現存する静かな古社で、赤坂の喧騒からわずかに離れた立地でともに巡拝する参拝者も多い。

よくある質問

Q. 参拝時間は?
A. 境内の参拝は6:00〜17:00です。御朱印やお守りを受けられる授与所は8:00〜16:00、御祈祷の受付や宝物殿は9:00〜16:00となります。
Q. 御朱印はいただけますか?
A. はい、拝殿向かって左後ろの授与所にて8:00〜16:00の受付で、初穂料500円でいただけます。
Q. アクセス方法は?
A. 東京メトロ千代田線「国会議事堂前駅」5番出口から徒歩5分、東京メトロ銀座線・南北線「溜池山王駅」7番出口からは徒歩3分です。溜池山王駅側の山王鳥居の脇には表参道の石段に沿ってエスカレーターが設置されており、坂を歩かずに境内まで上がることができます。
Q. 駐車場はありますか?
A. 境内に参拝者用駐車場があります(女坂側の入口から)。ただし台数に限りがあり、初詣や6月の山王祭の期間は大変混雑するため、公共交通機関でのアクセスがおすすめです。
Q. 山王祭とはどんなお祭りですか?また境内の猿の像にはどんな意味がありますか?
A. 山王祭は日枝神社の例大祭で、神田神社の神田祭、富岡八幡宮の深川祭とともに「江戸三大祭」に数えられます。神輿・山車の大行列が皇居周辺や銀座など都心を練り歩く「神幸祭」は隔年(西暦偶数年)に執り行われ、直近では2026年6月12日に予定されています。境内の猿の像は「まさる」と呼ばれ、御祭神・大山咋神の神使とされる神猿(まさる)にちなむもので、「魔が去る」「勝る」に通じる縁起の良い存在として、また猿はお産が軽く多産であることから子授け・安産、夫婦円満や良縁のご利益があるとされています。

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