由緒
日吉大社は、崇神天皇7年(約2100年前)に創祀されたと伝わる古社で、全国に3800余社を数える日吉・日枝・山王神社の総本宮です。比叡山の東麓、琵琶湖を望む坂本の地に鎮座し、西本宮に大己貴神(おおなむちのかみ)、東本宮に大山咋神(おおやまくいのかみ)を祀る両宮を中心に、40社近い社殿が境内に点在しています。
平安京が置かれた際には、この地が都から見て鬼門(北東)にあたることから、都を魔から守る「表鬼門鎮護」の社として篤い崇敬を受けました。延暦7年(788年)に伝教大師最澄が比叡山に延暦寺を開いてからは、天台宗の護法神として神仏習合の色濃い信仰形態を育み、境内には「山王権現」と呼ばれる独自の信仰が花開きました。
戦国時代には織田信長による比叡山焼き討ちで境内のほとんどの社殿が焼失しましたが、豊臣秀吉・徳川家康らの庇護のもとで再興が進められ、現存する西本宮本殿・東本宮本殿はいずれも桃山時代の再建で、国宝に指定されています。神使とされる「神猿(まさる)」は「魔が去る」「勝る」に通じるとして、古くから縁起の良い存在として親しまれてきました。
見どころ
境内入口に立つ「山王鳥居」は、合掌形の破風を持つ独特の形状で、神仏習合の様式を今に伝える全国でも珍しい鳥居です。国宝の西本宮本殿・東本宮本殿は、「日吉造(ひえづくり)」と呼ばれる独自の建築様式を伝える貴重な建造物で、いずれも桃山時代の重厚な造りを見ることができます。
境内には大宮川が流れ、大宮橋・走井橋・二宮橋の3つの石橋(重要文化財)が架かるほか、約3000本のカエデが色づく紅葉の名所としても知られ、11月には「もみじ祭り」でライトアップが行われます。境内各所に置かれた神猿の像も参拝の楽しみのひとつです。
参拝のポイント
境内は広大で、西本宮・東本宮をはじめ多くの摂社・末社が点在するため、主要な社殿だけでも1時間程度、じっくり巡る場合は2時間ほど見ておくと安心です。門前町である坂本は穴太衆積みの石垣が続く風情ある町並みでも知られており、参拝の前後に散策するのもおすすめです。紅葉シーズンや山王祭の期間は特に混雑するため、時間に余裕を持って訪れましょう。
年中行事・お祭り
- 山王祭(4月12日〜14日):湖国三大祭のひとつに数えられる日吉大社最大の祭礼。12日の「午の神事」で神輿を山から下ろし、13日には甲冑姿の稚児が練り歩く「花渡り式」、14日には神輿が船に乗せられ琵琶湖上を渡る勇壮な神事が行われます。
- もみじ祭り(11月1日〜30日):境内約3000本のカエデが色づく時期に合わせて行われる祭り。大宮橋から山王鳥居にかけての「もみじロード」を中心に、夕方から夜にかけて幻想的なライトアップが行われます。
- 大祓式(12月31日):半年間の穢れや罪・過ちを祓い清める神事で、大晦日の午後、走井祓殿社にて執り行われ、新しい年を清らかな心で迎える準備をします。
周辺のグルメ・観光
坂本は比叡山延暦寺の門前町として栄えた歴史ある町で、日吉大社の参道周辺には古くから続く名店や史跡が点在しています。
よくある質問
- Q. 拝観時間は?
- A. 9:00〜16:30です。
- Q. 御朱印は?
- A. 9:00〜16:30頃、初穂料300円から(金泥の御朱印は500円、期間限定の特別御朱印は1000円など全16種類)。
- Q. 駐車場はありますか?
- A. 無料駐車場が約50台分あります(紅葉シーズンなどは臨時駐車場とシャトルバスを運行)。
- Q. 拝観にはどのくらい時間がかかりますか?
- A. 主要な社殿だけでも1時間程度、じっくり巡る場合は2時間ほど見ておくと安心です。
- Q. アクセス方法は?
- A. JR湖西線「比叡山坂本駅」から徒歩約20分、京阪石山坂本線「坂本駅」から徒歩約10分です。



