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御上神社

御上神社

みかみじんじゃ・滋賀県野洲市

写真: Saigen Jiro / パブリックドメイン(CC0 1.0)

写真

由緒

御上神社は、滋賀県野洲市三上に鎮座する古社です。琵琶湖の南岸にそびえ、優美な円錐形の山容から「近江富士」とも呼ばれる標高432メートルの三上山を神体山として祀り、社伝によれば孝霊天皇6年6月18日、御祭神・天之御影命がこの三上山の山頂に降臨したのを起源とすると伝わります。天之御影命は天津彦根命の御子で天照大神の孫にあたり、日本第二の忌火(いみび)の神として崇められてきました。神代の昔、山頂に降臨した天之御影命を、その神孫にあたる御上祝(みかみのはふり)が三上山そのものを神奈備として祀ったのが、御上神社のはじまりとされています。

その後、奈良時代の養老2年(718年)、時の権力者であった藤原不比等の奉勅によって、三上山の山麓である現在の地に社殿が造営されました。延喜式神名帳には「近江国野洲郡 御上神社 名神大社」と記され、朝廷から篤く崇敬される名神大社に列せられていたことがわかります。明治以降は官幣中社に列格し、現在に至るまで近江地方屈指の古社として、地域の人々の信仰を集め続けています。

見どころ

御上神社最大の見どころは、なんといっても国宝に指定された本殿です。鎌倉時代後期の建立と推定されるこの本殿は、桁行三間・梁間三間・一重、入母屋造に一間の向拝を設け、屋根を檜皮で葺いた構造を持ちます。白漆喰の壁や連子窓(れんじまど)など、本来は仏堂に用いられる意匠を神社建築に取り入れているのが最大の特徴で、この独自の様式は「御上造(みかみづくり)」とも呼ばれます。神社建築と寺院建築、さらには宮殿建築の要素までもが融合した、全国的にも極めて珍しい姿を今に伝えており、1952年(昭和27年)11月22日に国宝へ指定されました。

本殿の手前には、同じく国の重要文化財に指定されている拝殿と楼門が建ちます。拝殿は鎌倉時代後期の造営で、焼失した旧本殿の古材を転用して建てられたと伝わる、桁行三間・梁間三間の入母屋造・檜皮葺の建物です。楼門は室町時代の建立とされる三間一戸の二重門で、和様と禅宗様の意匠を巧みに組み合わせた造りが特徴です。国宝の本殿を中心に、これら重要文化財の社殿群が壮大な社叢の中に立ち並ぶ光景は、参拝者を古の時代へと誘います。

参拝のポイント

境内は自由に参拝でき、拝観料はかかりません。社務所での御朱印やお守りの授与、御祈祷の受付は8:30〜17:00となっているため、時間に余裕を持って訪れましょう。神体山である三上山への登拝も可能で、登山口は境内近くにあります(登山道の維持管理協力金として初穂料が案内されています)。

JR琵琶湖線の野洲駅からバスで10分ほどとアクセスも良好です。境内には約80台分の無料駐車場もあり、車での参拝にも便利です。国宝本殿をはじめとする社殿群をじっくり見学した後は、三上山を借景に望む境内の静けさもあわせて味わってみてください。

年中行事・お祭り

  • ずいき祭(例年10月第2月曜日・秋季古例祭):鎌倉時代以前に始まったと伝わる御上神社最大の祭礼で、五穀豊穣と子孫繁栄への感謝を捧げます。里芋の茎(ずいき)などの農作物で飾り立てた「ずいき神輿」5基が奉納されるほか、「芝原式」と呼ばれる子供相撲の神事も行われる、中世の宮座祭祀の姿を今に伝える貴重な行事です。2005年(平成17年)に国の重要無形民俗文化財に指定されました。
  • 三上山山開き・特殊神事:神体山である三上山にまつわる神事が年間を通じて執り行われ、山そのものへの信仰の深さを今に伝えています。

周辺のグルメ・観光

  • 三上山(近江富士):御上神社の神体山。標高432メートルながら山頂からは琵琶湖や比良山系を一望でき、登山道が整備されているため気軽なハイキングにも人気です。
  • 野洲駅周辺:御上神社への玄関口となるJR野洲駅の周辺には飲食店や土産物店が点在し、参拝前後に立ち寄るのに便利です。
  • びわ湖こなん公園:琵琶湖岸に広がる公園で、三上山を望む景観と湖畔散策が楽しめる、参拝とあわせて訪れやすいスポットです。

よくある質問

Q. 参拝時間や拝観料は?
A. 境内は自由に参拝でき、拝観料はかかりません。御朱印やお守りを受けられる社務所は8:30〜17:00の受付です(早く閉まる場合があります)。
Q. 御朱印はいただけますか?
A. はい、社務所にて初穂料500円でいただけます。御上神社本社のほか、御祭神・天之御影命や境内社の若宮神社・伊弉諾尊・三宮神社など複数の御朱印が用意されています。
Q. アクセス方法は?
A. JR琵琶湖線「野洲駅」南口から滋賀交通バスで約10分、「御上神社前」バス停下車すぐです。車の場合は名神高速道路の栗東ICまたは竜王ICから国道8号経由で約10分です。
Q. 駐車場はありますか?
A. 境内に約80台分の無料駐車場があります。国道8号沿いの「御上神社前」交差点付近にあり、大型バスの利用は事前連絡が必要です。
Q. 国宝の本殿にはどんな特徴がありますか?
A. 本殿は鎌倉時代後期の建立と推定され、桁行三間・梁間三間・一重、入母屋造に向拝一間、檜皮葺という構成です。白壁や連子窓など仏堂建築の要素を取り入れた「御上造」と呼ばれる独特の様式で、神社建築と寺院建築が融合した全国的にも珍しい姿から1952年(昭和27年)に国宝へ指定されました。

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