神社 The Pantheon神社 The Pantheon
熊野速玉大社

熊野速玉大社

くまのはやたまたいしゃ・和歌山県新宮市

写真: Zairon / CC BY 4.0

写真

由緒

熊野速玉大社は、熊野本宮大社・熊野那智大社とともに「熊野三山」を構成する神社で、全国に3,000社以上あるとされる熊野神社の中心的な存在のひとつです。社伝によれば、神代の昔、熊野速玉大神と熊野夫須美大神が神倉山の聖なる巨石「ゴトビキ岩」に降臨し、その地に祀られたのが始まりとされています。景行天皇58年(伝承)に、熊野川河口近くの現在の社地に遷座したことから、神倉山の「旧宮」に対して「新宮」と呼ばれるようになり、これが今日の新宮市の地名の由来ともなっています。

平安時代初期には社殿が整備されて十二の神々を祀る「熊野十二所権現」としての形が整い、神仏習合の霊場として、皇族から庶民まで身分を問わず参拝する「蟻の熊野詣」と称されるほどの信仰を集めました。主祭神は熊野速玉大神・熊野夫須美大神の夫婦神で、家都美御子大神もあわせて祀られています。2004年(平成16年)7月、熊野本宮大社・熊野那智大社を結ぶ参詣道とともに、ユネスコの世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産として登録されました。

見どころ

朱塗りの社殿が熊野川のほとりに映える境内には、平安時代末期の武将・平重盛が手植えしたと伝わる樹齢1,000年を超える「梛(なぎ)の大樹」がそびえ、国の天然記念物に指定されています。梛の葉は縦の葉脈だけで千切れにくいことから、古くから「縁が切れない」お守りとして参拝者に授与されてきました。

摂社・神倉神社は、熊野の神々が最初に降臨した聖地とされ、538段の急峻な石段を登った先に御神体の巨石「ゴトビキ岩」が鎮座します。毎年2月6日に行われる「御燈祭り」では、白装束の男たちが松明を手に、この急な石段を一気に駆け下りる勇壮な火祭りが繰り広げられ、熊野の里に春を告げる行事として知られています。

参拝のポイント

熊野速玉大社はJR新宮駅から徒歩約20分とアクセスが良く、熊野三山の中では最も市街地に近い神社です。境内の参拝時間は日の出から日没までで、社務所はおおむね8:00頃から開いています。本殿参拝のあとは、徒歩圏内にある摂社・神倉神社にも足を延ばすのがおすすめですが、538段の石段は勾配が急なため、歩きやすい靴での参拝が安心です。熊野本宮大社・熊野那智大社とあわせて「熊野三山」を巡拝する場合、当社を起点にすると新宮駅からの公共交通の便が良く、旅程を組みやすくなります。

年中行事・お祭り

  • 御燈祭り(2月6日):摂社・神倉神社で行われる勇壮な火祭り。「上り子」と呼ばれる白装束姿の男たちが松明を手に急な石段を駆け下り、熊野の里に春の訪れを告げる。
  • 例大祭・御船祭(10月15日〜16日):国の重要無形民俗文化財に指定された熊野速玉大社最大の祭礼。15日の神馬渡御式に続き、16日には熊野夫須美大神の神霊を乗せた神輿が御船島へ渡る「御船祭」が行われ、熊野川を舞台にした勇壮な早船競漕が繰り広げられる。

周辺のグルメ・観光

  • 徐福寿司 駅前店:新宮駅近くにある老舗で、新宮名物「さんま寿司」が味わえる。柚子などの香酢でしめた脂の少ないさんまを使うのが特徴。
  • 丹鶴城公園(新宮城跡):熊野川河口を見下ろす高台にある江戸時代の城跡公園。石垣が残り、熊野灘や新宮の町並みを一望できる無料の展望スポット。
  • 神倉神社:熊野速玉大社の摂社で、熊野の神々が最初に降臨したとされる聖地。538段の石段の先にご神体の巨岩「ゴトビキ岩」が鎮座する。
  • 阿須賀神社:熊野速玉大社の境外摂社で、徐福伝説ゆかりの神社としても知られる。熊野速玉大社から徒歩約20分。

よくある質問

Q. 参拝時間は?
A. 境内参拝は日の出から日没までです。社務所(御朱印の授与など)はおおむね8:00頃から日没まで開いています。
Q. 御朱印は?
A. 8:00〜17:00頃の受付で、初穂料500円です。
Q. 駐車場はありますか?
A. 無料駐車場が約40台分あり、繁忙期には臨時駐車場も開設されます。
Q. アクセス方法は?
A. JRきのくに線「新宮駅」から徒歩約20分、またはバスで約5分です。
Q. 熊野三山とはどんな関係ですか?
A. 熊野速玉大社は、熊野本宮大社・熊野那智大社とともに「熊野三山」を構成する神社のひとつで、三社を結ぶ参詣道はユネスコの世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に登録されています。

関連する神社