由緒
熊野本宮大社は、熊野速玉大社・熊野那智大社とともに「熊野三山」を構成する神社で、全国に約3,000社ある熊野神社の総本宮です。創建年代は明らかではありませんが、社伝によれば崇神天皇65年に熊野川・音無川・岩田川の3つの川が合流する中州「大斎原(おおゆのはら)」に創建されたと伝えられています。平安時代には歴代の上皇・法皇による「熊野御幸」がたびたび行われ、100回を超える参詣があったとも言われるほど篤い信仰を集めました。
主祭神は家都美御子大神(けつみみこのおおかみ、素戔嗚尊と同一視される)で、第一殿に伊邪那美大神、第二殿に伊邪那岐大神、第四殿に天照大神が祀られています。「熊野権現」として神仏習合の霊場ともなり、浄土への入り口として貴賤を問わず多くの人々が「蟻の熊野詣」と称されるほどの列をなして参拝したと伝えられています。
明治22年(1889年)の大洪水により、それまで大斎原にあった社殿の多くが流失し、明治24年(1891年)に現在地へ上四社が移築されました。現在、熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社を結ぶ参詣道は、ユネスコの世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産として登録されています。
見どころ
本殿へと続く158段の石段の参道は、両脇に立ち並ぶ幟と杉木立に囲まれ、神域へ向かう厳かな雰囲気を醸し出しています。境内には、日本サッカー協会のシンボルとしても知られる八咫烏(やたがらす)にちなんだ石碑や、八咫烏をモチーフにしたポストなどもあり、多くの参拝者の目を引きます。
旧社地である大斎原は、熊野本宮大社から徒歩約10分の場所にあり、高さ33.9メートル・幅42メートルという日本一の大きさを誇る大鳥居が田園風景の中にそびえ立っています。平成12年(2000年)に建立されたこの大鳥居は、熊野本宮のシンボルとして多くの参拝者や観光客が訪れる人気の撮影スポットとなっています。
参拝のポイント
熊野本宮大社は山深い場所に鎮座しており、公共交通機関を利用する場合は紀伊田辺駅または新宮駅からバスで2時間前後かかります。本殿参拝だけでなく、旧社地の大斎原まで足を延ばすのがおすすめで、両方をゆっくり巡ると1時間半ほどが目安です。周辺には湯の峰温泉や川湯温泉といった名湯もあるため、日帰り入浴や宿泊とあわせた参拝プランを組むと、熊野詣の雰囲気をより深く味わえます。
年中行事・お祭り
- 八咫烏神事(1月7日):年頭に調製した宝印を押し始める神事で、別名「宝印神事」とも呼ばれる。国家の安寧と除疫を祈願し、参列者には牛王神符が授与される。
- 例大祭(4月13日〜15日):熊野本宮大社で最も重要な祭礼。13日の湯登神事に始まり、15日には神々が年に一度、旧社地・大斎原へ里帰りする「渡御祭」が斎行され、多くの参拝者で賑わう。
- 八咫の火祭り(10月中旬):本宮町内で行われる祭りで、古式ゆかしい時代行列から太鼓、踊り、花火まで多彩な催しが繰り広げられる。
- 万灯祭(8月15日):熊野川沿いで先祖の霊を慰める灯籠を灯す行事で、幻想的な光景が広がる。
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よくある質問
- Q. 参拝時間は?
- A. 7:00〜17:00です。境内参拝は無料です。
- Q. 御朱印は?
- A. 8:00〜17:00頃、初穂料500円です。
- Q. 駐車場はありますか?
- A. 周辺に無料駐車場が計6か所ほどあります。
- Q. 大斎原(おおゆのはら)とは何ですか?
- A. 熊野本宮大社の旧社地で、本宮から徒歩約10分。高さ33.9メートルの日本一大きな大鳥居がそびえています。
- Q. アクセス方法は?
- A. JR「紀伊田辺駅」または「新宮駅」からバスで約2時間、「本宮大社前」下車すぐです。



