由緒
高千穂神社は、垂仁天皇の御代に創建されたと伝わる約1900年の歴史を持つ神社です。御祭神は一之御殿にお祀りする高千穂皇神(たかちほすめがみ)と、二之御殿にお祀りする十社大明神(じっしゃだいみょうじん)の二座からなります。高千穂皇神は、天孫降臨の神・瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)と木花開耶姫命、彦火火出見尊と豊玉姫命、鵜葺草葺不合尊と玉依姫命という日向三代の神々とその配偶神の総称で、十社大明神は神武天皇の皇兄・三毛入野命(みけいりのみこと)とその妻子神10柱を指します。天孫降臨の地と伝わるこの高千穂の地は、日本神話の舞台そのものであり、高千穂神社はその中心に鎮座する神社として、古くから篤い崇敬を集めてきました。
天慶年間(938〜947年)、豊後国からこの地に入った大神惟基の子・政次が高知尾(高千穂)氏を興した際、当社を高千穂郷一帯に鎮座する88社「高千穂八十八社」の総社(そうじゃ)と定めたと伝えられます。現在の本殿は江戸時代後期の再建で、本殿と所蔵の鉄造狛犬一対は国の重要文化財に指定されており、伊勢神宮と当社にのみ勅命により奉安されたと伝わる「鎮石(しずめいし)」など、皇室とのゆかりを物語る品々も伝わっています。
見どころ
高千穂神社最大の見どころは、境内の神楽殿で毎晩行われる「高千穂神楽」の公開演舞です。高千穂地方には、秋の実りへの感謝と翌年の豊穣を祈願して11月中旬から2月上旬にかけて町内各集落で夜を徹して奉納される「高千穂の夜神楽」があり、1978年(昭和53年)に国の重要無形民俗文化財に指定されています。一夜に33番すべてを奉納する本来の夜神楽は季節と場所が限られますが、高千穂神社の神楽殿では、その中から「手力雄の舞」「鈿女の舞」「戸取の舞」「御神体の舞」の代表的な4番を1時間に凝縮し、年間を通じて毎晩20時から公開しています。近年、この神楽を含む全国の「神楽」がユネスコ無形文化遺産への日本からの提案候補に選ばれ、将来の登録を目指す動きも進んでおり、旅行者が気軽にこの伝統芸能に触れられる貴重な機会として人気を集めています。
境内には、幹が一つに結ばれた2本の巨杉「夫婦杉(めおとすぎ)」があり、手をつないで3回まわると縁結びのご利益があるといわれ、縁結び祈願の参拝者から特に人気を集めています。ほかにも樹齢800年と伝わる「秩父杉」や、独特の表情を見せる鉄造狛犬など、神話の里にふさわしい荘厳な杉木立の中に見どころが点在しています。
参拝のポイント
境内の参拝は基本的に自由で、御朱印は駐車場そばと神楽殿脇の2ヶ所の授与所で9時頃から17時頃までいただけます。境内隣接の無料駐車場(普通車約80台)は参拝や神楽鑑賞の際に便利です。夜神楽の拝観料は1,000円(20名以上の団体は900円、小学生以下無料)で、受付は19時から神楽殿前で始まり、事前のインターネット予約(開催30日前から当日17時まで受付)をすると前方の優先エリアで鑑賞できるためおすすめです。なお、11月22日・23日の「神話の高千穂夜神楽まつり」開催時と年末年始(12月31日・1月1日)は、通常の夜神楽公開が休演となるため注意が必要です。
年中行事・お祭り
- 春季例大祭(4月16日):午前9時30分から式典が行われ、午後には御神幸行列が高千穂の市街地を練り歩きます。高千穂峡のおのころ池では、御神輿が池の中を3回まわって禊を行う「浜下り」の神事が奉納されます。
- 高千穂の夜神楽(11月中旬〜2月上旬):町内約20の集落がそれぞれの氏神を迎え、民家などで一夜通しの神楽33番を奉納する伝統行事で、国の重要無形民俗文化財に指定されています。
- 神話の高千穂夜神楽まつり(11月22日・23日):高千穂神社を主会場に、複数の集落の夜神楽をまとめて鑑賞できる祭りで、この期間は神楽殿の通常公開が休演となります。
- 歳旦祭・初詣(1月1日〜3日):新年最初の祈願として、県内外から多くの参拝者が高千穂神社を訪れます。
周辺のグルメ・観光
- 高千穂峡:高千穂神社から車で約5分。柱状節理の断崖と真名井の滝で知られる景勝地で、貸しボートに乗って渓谷美を間近に楽しめます。
- あまてらすの隠れカフェ:高千穂神社から徒歩約3分の路地裏にある隠れ家カフェ。地元名産の高千穂牛を使った名物「高千穂牛そば」などが味わえます。
- 高千穂あまてらす鉄道:廃線となった旧JR高千穂線の線路を利用したスーパーカート(グランドピア)が人気で、高さ日本有数の旧高千穂鉄橋からの絶景を楽しめます。
よくある質問
- Q. 参拝時間は?
- A. 境内参拝は自由です。神楽殿での高千穂神楽公開は毎晩20:00〜21:00(受付19:00〜)です。
- Q. 御朱印は?
- A. 9:00〜17:00頃、駐車場そばと神楽殿脇の2ヶ所の授与所でいただけます。初穂料500円です。
- Q. 駐車場はありますか?
- A. 境内隣接に無料駐車場があります(普通車約80台)。
- Q. 高千穂神楽は毎晩見られる?
- A. 本来は一夜に33番を奉納する夜神楽ですが、神楽殿では代表的な4番を1時間に凝縮し、年間を通じて毎晩20時から公開しています(拝観料1,000円)。
- Q. アクセス方法は?
- A. 宮崎市内から車で約2時間30分、JR「延岡駅」から高速バス「たかちほ号」で「高千穂バスセンター」まで約1時間、バスセンターから徒歩約15分です。


