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劔神社

劔神社

つるぎじんじゃ・福井県丹生郡越前町

写真: Saigen Jiro / パブリックドメイン(CC0 1.0)

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由緒

劔神社の創建は社伝によれば孝霊天皇の御代にまで遡るとされ、気比の宮司の子孫にあたる伊部臣が、座ヶ岳(ざがたけ)の峰に素盞嗚大神の御霊代を祀ったのが始まりと伝えられています。その後、仲哀天皇の御子である忍熊王が、この地を治めるにあたり神威の加護を受けて賊徒を平定したことに感謝し、現在の社地に社殿を造営して御神霊を遷座したと伝わります。この由緒から、現在も素盞嗚大神を主祭神とし、気比大神・忍熊王を合わせて祀っています。

奈良時代以降、朝廷からの崇敬を受けた古社で、延長5年(927年)に編纂された延喜式神名帳にもその名が記載され、越前国においては気比神宮(敦賀市)に次ぐ「越前国二の宮」として格式を誇ってきました。平安末期の永暦2年(1161年)には平清盛の軍により社殿を焼かれたと伝わりますが、清盛の嫡男・平重盛が長寛2年(1164年)に再建に尽力したとされ、中世以降も斯波氏・朝倉氏といった越前の歴代領主から篤く庇護されました。

織田信長・織田氏との関わり

劔神社が全国的に知られる最大の理由は、戦国の覇者・織田信長を輩出した織田氏の発祥に深く関わる神社であることです。織田氏の祖先は劔神社の神官(神官家)を務めており、その一族がのちに尾張国へ移り住んだ際、出身地である越前国織田荘(現在の越前町織田)の地名にちなんで「織田」を名字としたと伝えられています。

この由緒から、織田信長にとって劔神社は祖先ゆかりの氏神にあたり、戦国の乱世にあっても篤い崇敬を寄せました。信長は神領を寄進し、社殿の造営・修復に力を尽くすなど、劔神社の保護と住民の安寧に尽力したことが記録に残っています。信長の死後は、境内末社に信長の御霊を祀る小松建勲社(織田建勲神社)が設けられたと伝わります。江戸時代に入ってからも、福井藩・大野藩の歴代藩主から崇敬を受け、後期には伏見宮家の祈願所にもなりました。

見どころ:国宝の梵鐘

劔神社の宝物として特に知られるのが、国宝に指定されている梵鐘です。「神護景雲四年(770年)」の銘を持つこの鐘は、在銘のものとしては日本で3番目に古いとされる貴重な奈良時代の遺品で、光仁天皇が奉納したとの伝承も残ります。「火伏せの鐘」として災難除けの信仰も集めてきました。総高109.9センチ、口径73.9センチの堂々とした鐘で、現在は隣接する越前町織田文化歴史館に寄託され、常設展示にて間近に見学することができます。このほか、本殿や境内社の織田神社も県の文化財に指定されており、古社としての風格を今に伝えています。

参拝のポイント

境内は社叢に囲まれた静かな環境にあり、観光地化されていない落ち着いた雰囲気の中で参拝できます。境内には願いが叶うかどうかを試すとされる「おもかる石」もあり、参拝の楽しみの一つになっています。御朱印や織田木瓜紋をデザインした御朱印帳、お守りの授与は社務所にて受け付けています。国宝の梵鐘を実際に見学したい場合は、あわせて隣接の越前町織田文化歴史館にも足を運ぶのがおすすめです。

年中行事・お祭り

  • 秋季例大祭(10月9日・10日):劔神社で最も重要な祭礼。
  • 夏季大祭(8月15日・16日)
  • 七夕祭(7月15日)
  • 観月祭(9月中旬)
  • 夏越大祓(6月30日):半年間の罪穢れを祓う神事。
  • 勧学祭(4月1日):新1年生の成長を祈願する祭事。
  • 祈年祭(4月29日)
  • 左義長(2月11日)、節分祭(2月3日)

周辺のグルメ・観光

  • 越前町織田文化歴史館:劔神社の国宝梵鐘をはじめ、織田信長や織田氏ゆかりの文化財を展示する資料館。劔神社参拝とあわせて訪れたい施設です。
  • 越前海岸:日本海の荒々しい景観と越前がにで知られる景勝地。劔神社から車で足を延ばして日本海の眺望を楽しむ参拝者も多いスポットです。
  • 越前陶芸村:越前焼の窯元や資料館が集まるエリアで、日本六古窯の一つ・越前焼の歴史に触れられる人気の観光スポットです。

よくある質問

Q. 劔神社の御朱印はいただけますか?
A. はい、社務所にて初穂料300円でいただけます。織田家の家紋「織田木瓜」をあしらった御朱印帳も授与されています。
Q. アクセス方法は?
A. ハピラインふくい「武生駅」から福鉄バス越前海岸行き(織田経由)で「明神前」下車すぐです。車の場合は北陸自動車道「武生IC」「鯖江IC」から約20分です。
Q. 駐車場はありますか?
A. 隣接する越前町織田文化歴史館の大駐車場(無料)が利用できます。祈祷を受ける方は境内の駐車スペースも利用できます。
Q. 織田信長とはどのような関係がありますか?
A. 織田氏の祖先は劔神社の神官を務め、その出身地である越前国織田荘(現在の越前町織田)の地名から「織田」を名字としたと伝わります。戦国時代、織田信長は先祖ゆかりのこの神社を氏神として篤く崇敬し、神領の寄進や社殿の造営など手厚い保護を行いました。
Q. 国宝の梵鐘は見学できますか?
A. 神護景雲4年(770年)の銘を持つ国宝の梵鐘は、現在は隣接する越前町織田文化歴史館に寄託・常設展示されており、そちらで見学できます。

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